専攻の概要 Outline

トップマネジメントへの新しい路、
経営デザイン専攻。

近年、欧米を含めた各国は、製品・サービス提供のための革新的『モノづくり』技術こそが国の競争力の基盤であるとして、改めてその強化に取り組み始めています。これまで日本企業が培ってきたモノづくり技術の重要性が改めて認識されたと同時に、そのさらなる強化が求められているといえます。

日本企業数百社を対象として毎年行われている「当面する経営課題に関する調査(日本能率協会)」の結果からも、「グローバル化の進展や社会的責任が増す中で、有効な研究・開発を行い、新製品・新サービスを着実に産み出すこと。さらに、商品化・事業化を成功させ、生産・供給のバリューネットワークが効率的に機能するように、柔軟にマネジメントシステムを構築・運営すること」が求められており、そのための事業創造・改革を推進できる構想力・構築力を有した人材の育成が必要とされていることが分かります。

このように、モノづくり技術に基礎をおいた価値創造事業マネジメントを担うことのできる技術者を養成する、実践的な教育の必要性は増すばかりです。
本学では、1935年に工業経営分科を設立し、それを引き継いだ経営システム工学科・専攻が、我が国における経営管理技術の学術的発展・人材育成の一翼を、長年にわたって担ってきました。本専攻は、これを基礎にして、さらに上記の今日的経営課題に取り組むための価値創造事業マネジメント技術について、一般学生はもちろん社会人も対象として実践的な教育・研究を行うために設立されたものです。

創造理工学研究科経営デザイン専攻、それは価値創造産業のトップマネジメントに通じる新しい路です。

経営トップからのメッセージ Message from top management

産業界は、リーダーを待っている。

イノベーションを牽引する
総合力と実践力を

グローバルでのボーダーレスな戦いが繰り広げられる中、ビジネス界の変化のスピードは驚くほど加速されています。多様な変化の中での即断即決が生死を分ける、厳しくもあり、そして新しいドラマも生まれる時代です。その変化の中で、いち早く兆しを捉え、イノベーションを起こしたものがデファクトをつかみ、世界をリードすることができます。そのためには、総合的な視野、物事の本質を見抜く力、それを支える科学力がますます重要になってきており、経営デザイン専攻の理念は、まさにそれらを鍛えていく実践的かつ総合的な力を高めるものだと思います。これからも世界に変化をもたらす人材が輩出されていくことを期待しています。 株式会社デンソー 経営役員、生産革新センター長 山崎 康彦


事業企画に問われるのは、総合力だ

早稲田大学を卒業して約40年間、主に研究開発部門を歩いてきました。その間、ITなどのインフラの整備やグローバル化が急速に進み、我々ができることは桁違いに大きくなりました。これからの時代、総合力が問われます。学生時代に固有技術に加え、事業企画・技術の応用/商品化・経営手法などに触れておくことの重要性を今さらのように感じます。経営デザイン専攻の理念・教育内容は社会の要求に合致し、かつ必要欠くべからざるものと確信します。 元 第一三共株式会社 取締役専務執行役員
経営デザイン専攻 客員教授
荻田 健


グローバル市場が求める、
最先端のマネジメント技術を

世界No.1のアパレルSPA(製造小売)を目指し、ユニクロを中心としたSPA事業のグローバル戦略を推進しています。 グローバル市場を勝ち抜くには、店舗開発、マーチャンダイジング、デザイン、商品開発、マーケティング、生産、ロジスティクス、物流、販売が、高度に連動することが要求され、最先端のマネジメント技術が不可欠です。経営デザイン専攻は、有力企業とのプロジェクト等を通じて、現存する経営課題の解決を実践されています。即戦力として通用するマネジメント力を身に付けた人材が、ここから世界へと大きく羽ばたくことを期待しています。 ファーストリテイリンググループ 上席執行役員
コントワー・デ・コトニエ グローバルCEO
プリンセスタムタム グローバルCEO
國井 圭浩